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柔らかい素材と温かい素材

タイルって、床や壁に張られる「硬い」もの。
外壁に張られたタイルをみると「重厚感」を感じ、トイレや浴槽などの内装で見るタイルとなると、「ヒヤッとしてツルツル」というイメージがある。

 

このタイル素材が、使われ方によっては「ふくよか」で「優しい」表情を見せる世界に出会った。
タオル生地に、彩りよく貼り付けられたモザイクタイル。
タオルとタイル…一文字違いのこの何気ない素材に融合すると、タイルも、柔らかく、ふくよかな表情に一変するものだ。

 

平田タイルさんのビスケットショールームで9月18日まで展示されている造形作家の山崎暢子さんのタイルアート作品展

 

まず目に飛び込んでくるのが外からも目を引く“吊るされた牛”

 

 

子牛くらいの大きさにかたどられたタオル生地に、ふっくらと綿が詰められ、その表面にホルスタイン柄で白黒のモザイクタイルを丁寧に張られた作品だ。
牛の肉付きを感じるような曲線に沿って貼られたタイルが、何とも微笑ましい。
タイルがこんな表情を見せるとは、新しい発見だ。

 

さらにショールームでは、モザイクタイルがタオル生地のバッグ、クッション、ワンピースなどに貼られたアート作品が展示され、やはりどの作品も柔らかな表情をしている。
タオル生地を予め作家さんのイメージどおりの色に染め、その色をモザイクタイルを貼った時の目地の色としてタイルの色を組み合わせているところも、なんだか愉しい。

 

 

 

今回はアメリカで出展準備中とのことで写真でしか拝見できなかったが、シャワーカーテンに鯉の滝登りがモチーフとなっている立体的なアート作品もあるようだ。(迫力がありそうで、これも実物を是非拝見したかった!)

 

タイルは、土や石などの粉末を板状にした焼きものであり、プラスティックなどの無機質なものとは違うため、元来「温かみ」を感じるもの。機能的には、耐候性、耐火性、防水性に優れ、外壁や水まわりを中心とした建材として使われる。

 

こうしたタイルの機能性はさておき、タオル素材の「柔らかさ」と融合することで、もともと持っているどこか忘れがちなタイルの「温かみ」が醸し出されるというのは、とても興味深いものだった。

 

個人的には、モザイクタイルが下駄に張られた作品が心をくすぐられた。

 

 

確かにタイル素材の「柔らかさ」とタイル素材の「温かみ」の融合は興味深いのだが、下駄作品だけは、タイルとしては普段どおり「硬い」ところに「ヒヤっ」としたものが張られているもの。
しかし、この下駄…夏場はホントに涼しげで、ついつい自分でも履いてみたくなったりもしたのである。外出先で、タイル張りの床をずっと裸足で歩いている気分やろうか…。
ところで、“30.5cmという僕のデカイ足に合わせた下駄発注はめちゃ迷惑やろな~”というのは無用の心配だった。あくまでもアート作品ですから…。

 

su-mart LLC. 河合義德 [ su-mart ]

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