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家具との理想的な付き合い方とは?  -後編-

過保護になるのではなく、どんどん使いこなしたい
~ たくましく存在感のある家具 ~

 

本来、『家具』とは『家財道具』であり、生活の道具として使用されるべきものだと思います。大工の棟梁がノミを研ぎ、錆び止めに椿油を塗って1本のノミを長年にわたり使用していくのと同じように、私たちは生活の道具である家具を、棟梁のノミのように、料理人の包丁のように、生活の道具として使用するべきです。

 

例えば、ヨーロッパ人は家具に傷がついても、木が割れたり反ったりしても、さほど気にせず使います。なかにはアイロンの焼け跡がついているものまであります。彼らからすると、日本人の家具に対する扱いは少々『過保護』なように見えるそうです。ハードユースによって、家具がたくましく存在感を得ていくという価値観は、なかなか現代の日本人には理解しがたいかもしれません。


↑ アンティーク家具には力強い存在感がある

現在も残っているアンティーク家具は、木材の収縮で隙間が空いていたり、タバコの焼け跡や落書きのような傷跡、コップの輪ジミなどが何層にも重なり、なんともいえない独特な艶とともに重厚で存在感のある雰囲気をかもし出しています。これこそが、生活の道具として使用されていた証しといえます。

 

一見乱雑に扱っているように見えても、長い間『道具』として使用されてきたモノは、過保護に育てられたそれよりも、たくましく力強い存在感を得ることはまぎれもありません。
過保護になるのではなく、家具はどんどん使いこなしていく。
そして、しっかり作られた家具は、まめに手入れをすれば何世代にもわたって永く使えます。

 

トラブルを未然に防ぎ、適切な手入れを行うためには、木材の特徴や性質をしっかり把握しておくことも大切です。とくに自然素材はトラブルがつきものです。
例えば、チーク材は堅くて丈夫ではありますが、乾燥によってひび割れすることがありますので、湿気を十分に保ち、こまめにオイルで拭きましょう。また、マホガニーは害虫と乾燥にとても弱いので日頃の細かなケアが大切です。固く絞った雑巾でから拭きし、天然素材系のワックスで磨きます。

 

注意点は、熱いものが入った容器を直に置いたり、冷暖房の噴出し口近くに置いたりしないこと。過保護にならないようにといっても、乱暴に扱っていては変色や乾燥といったトラブルの原因になります。ときには愛情を込めて手入れをし、ときには見守ってあげることが「生活道具としての家具」には必要なのです。


↑ オイルを使用すれば、汚れが落ち、乾燥から防げるうえ、表面に艶がでてきます

DesignGallery CitaCita 店長 加藤鉄平 [ citacita ]

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