「あやとり」が、世界の各地に存在しているという事実はあまり知られていません。その分布圏は、オセアニア、北南米、アフリカ、アジアの国々に広がり、歴史も古く、種類は3000種とも言われています。地域ごとに特徴的な世界の「あやとり」の数々、一本の糸が描く不思議な宇宙を探訪します。
ほうき、はしご、ふたりあやとり・・・幼いころ、そのような「あやとり」をした覚えが誰にでもあるのではないでしょうか。しかし、あやとりは一体どこからやってきて誰がつくりだしたのでしょう。
日本独自の遊びだと思われているあやとりは、実は、世界中に、とくにアフリカ、オセアニア、極北圏、北南米大陸の文字を持たない社会で親しまれていました。その調査研究は西欧で19世紀末から始まり、現在では国際あやとり協会(ISFA)が中心となり、これまでに3000種以上のあやとりが採集されてきました。それらには、星や月などの天文、竜巻などの自然現象や風景、身近な生き物たち、家や道具などの暮らしのかたちから神話や呪術的なものまで、遊びという枠を超え、コミュニケーションツールとして世界各地に多様な造形が存在しています。
本展では、地域社会で受け継がれる知恵や知識など多彩な要素が織り込まれたあやとりの世界を紹介し、1本の紐から驚くほど豊かなイメージが繰り広げられる宇宙をひも解きます。
会場では、現地の人々があやとりをする臨場感あふれる様子と、地域で伝えられる様々なあやとりのパターンを世界の地域ごとにご紹介します。それぞれの特徴や生活文化との関わりついて、国際あやとり協会メンバーが解説を加えてナビゲーションします。また極北圏で採集されたあやとり唄他、映像資料、さらに学術的にも貴重なあやとりの文献類もご覧いただきます。
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